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肝機能異常 LIVERDYSFUNCTION

肝機能異常外来のご案内|
杉並・品川大井町の
肝臓クリニック

当院の肝臓疾患外来への
ご案内

近年、健康診断時に肝機能障害が指摘される方が増えています。その中でも最もよく見られるのが「脂肪肝」です。他にもウイルス性肝炎や自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎など、自覚症状のない状態で重要な疾患が発見されることもあります。

かえで内科では、診察と検査のために2回に分けて来院して頂くことが多いです。初回の来院では、詳細な問診と血液検査を行い、2回目の来院時には血液検査の結果や診断結果をお伝えいたします。また、1回目か2回目のいずれかで腹部超音波検査も実施する予定です。腹部超音波検査は、絶食状態で来院して頂くことで、より正確な結果が得られます。

肝臓は自覚症状が乏しい臓器です。したがって、健康診断で肝機能の異常が指摘された場合は、専門医の受診と血液検査、超音波検査による精査をお勧めいたします。

よく見られる肝機能障害の疾患

高頻度

脂肪性肝障害(アルコール性脂肪肝、単純性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝炎)

「脂肪肝」があると、健診でAST(GOT)、ALT(GPT)、γGTPなどの数値が上昇することが多いです。脂肪肝とは肝臓の細胞に中性脂肪が異常に蓄積する状態を指します。肝臓に脂肪が沈着すると、肝細胞が損傷し肝機能が低下します。脂肪肝は肝疾患の中で最も頻度が高く、健診受診者の20-30%が脂肪肝を伴っています。男性に多く、30歳代から50歳代では20%以上に合併しています。女性には40歳代後半から増加し、50歳代後半では男性とほぼ同じ程度の15%程度に達します。

脂肪肝の主なタイプとしては、飲酒によるアルコール性脂肪肝、生活習慣病(肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症)に関連する単純性脂肪肝、および単純性脂肪肝が進行した非アルコール性脂肪肝炎(NASH)があります。アルコール性脂肪肝は禁酒によって改善が見込まれますが、NASHの場合は肝硬変や肝臓がんへの進行リスクがあるため、正確な診断と治療、経過観察が必要です。

アルコール性肝障害 「アルコール性肝障害」とは、飲酒によって引き起こされる肝機能障害のことです。飲酒によりγGTP、AST(GOT)、ALT(GPT)などの数値が上昇します。禁酒によって数値は改善されますが、長期間の飲酒によりアルコール性肝硬変まで進行してしまうと、元に戻すことが難しくなってしまいます。
体質性黄疸(Gilbert症候群) 健診時のビリルビン値が高いと「体質性黄疸(Gilbert症候群)」の可能性があります。ビリルビンの値は通常1-5mg/dl程度で上昇し、ほとんどの場合、3mg/dl以下に収まります。自覚症状はほとんどなく、毎年わずかに高い値を示す方がいます。Gilbert症候群は人口の約5%に影響があるとされています。体質性黄疸の場合は問題ありませんが、他の原因による黄疸が見られる場合は、重篤な疾患が隠れている可能性があるため、専門医の相談をお勧めします。

中頻度

ウイルス性慢性肝炎

ウイルス性肝炎は肝炎ウイルスに感染することで肝細胞がダメージを受け、徐々に破壊されていく疾患です。進行はゆっくりとしており、肝硬変や肝臓がんに進展することもあります。日本ではB型肝炎とC型肝炎が最も多く見られ、B型肝炎は110-140万人、C型肝炎は190-230万人の持続感染者と推定されています。

B型肝炎は血液や体液を介して感染し、輸血や注射針の使い回し、性交渉や母子感染によって感染することがあります。C型肝炎も感染者の血液を介して感染します。どちらの病態も感染が気付かずに進行し、肝硬変などの合併症が現れることがあります。肝機能障害が見られた場合は、精査を行い感染が確認された場合には、B型肝炎ではウイルスの増殖を抑える注射や内服薬が必要であり、C型肝炎では抗ウイルス薬の内服が必要です。正確な診断と適切な治療のためには、専門医の診察が必要です。

低頻度

  • 自己免疫性肝炎

    自己免疫性肝炎は、自身の肝細胞を異物と誤認し攻撃してしまう免疫細胞によって引き起こされる肝障害です。患者数は約2万人で、女性に多く、50歳前後から増加します。まずは採血による検査で確認を進めますが、自己免疫性肝炎を疑う場合には、高度な医療機関で肝組織を採取し検査する必要があることもあります。

  • 原発性胆汁性胆管炎

    原発性胆汁性胆管炎は、肝臓内の胆管が障害を受ける原因がはっきりしない疾患です。患者数は約5万人で、女性に多く、50歳前後から増加します。まずは採血による検査で確認を進めますが、原発性胆汁性胆管炎を疑う場合には、高度な医療機関で肝組織を採取し検査する必要があることもあります。

※上記以外にも肝機能障害を引き起こす疾患は数多く存在します。自己判断せずに、必ず医師にご相談ください。

当院での肝臓疾患の
治療

かえで内科では、日本消化器病学会専門医の医師が肝機能障害に対する治療を行っています。肝臓の疾患は通常、すぐに症状が現れるわけではありません。最初は自覚症状がなく、異常な血液検査値のみが見られることがほとんどです。AST(GOT)、ALT(GPT)、γGTPなどの数値が高い場合や、ウイルス性肝炎の感染者がご家族にいる場合、またはウイルス性肝炎の指摘を受けた場合などは、専門医の受診をお勧めします。まずはお気軽にご来院ください。

よくある質問

  • 肝機能に関して注目しなければいけない数値を教えてください。

    一般的に健康診断などで測定される肝機能に関連する数値としては、AST(GOT)、ALT(GPT)、γGTPがあります。ASTは心臓や筋肉、肝臓の細胞に含まれる酵素であり、肝臓の病気だけでなく、運動後の筋肉痛などでも上昇することがあります。ALTは肝臓に最も多く含まれる酵素であり、肝臓の炎症がある場合にはALTの値が高くなります。ASTとALTの同時測定により、どのような病気かを推定することができます。また、γGTPは飲酒によっても上昇することがありますが、胆石や胆管癌、脂肪肝、薬の副作用などでも上昇することがあります。ひとつでもこれらの数値が上昇している場合は、医師に相談することをおすすめします。

  • 肝機能が悪い時にはどのような検査を行いますか?

    採血検査をします。また、腹部超音波検査によって肝臓の大きさや形状、腫瘍の有無などを確認することもあります。

  • 健康診断で肝機能に関して指摘を受けました。病院に行った方がいいですか?

    通常は数値がわずかに基準値を超えている程度であれば経過観察となることが多いです。ただし、健康診断で要精査と指摘された場合は、病院で医師に詳しい説明や追加の検査を受けることをおすすめします。
    健康診断の結果で、初めて自分が肝炎だったと気が付かれる方もいます。医師の指示に従って受診しましょう。

お問い合わせ

0357097776
午前外来
10:00〜13:30
午後外来
15:00〜18:30
初診の方は「最終」受付時間18:00まで