かえで内科消化器内視鏡クリニックでは睡眠時無呼吸症候群の検査と治療を実施しています!
内視鏡検査中にこの患者さんもしかしたら…。と思う事があります
実は私たち医師は内視鏡検査を実施した患者さんで気になる方をお見掛けします。
それは、鎮静剤を使ってうとうと眠っている患者さんがいびきをかいているからです。そのような方はもしかしたら睡眠時無呼吸症候群(SAS)なのではと疑うことがあります。内視鏡検査後にSASの検査を勧めてみようかと思うことがありますが、本来は内視鏡検査で来院した患者さんなので、いきなり睡眠時無呼吸のお話をするとビックリされてしまうので、お伝えするのに躊躇することがあります。そんな患者さんには内視鏡検査を実施した日はそれとなくやんわりとお伝えして、心構えが出来てから次回の診察で睡眠時無呼吸症候群の検査をお勧めしています。
男性ばかりではない!女性も要注意!
男性に多いイメージの睡眠時無呼吸症候群(SAS)ですが、更年期によるホルモンバランスの変化や小さいあごの女性にもSASと診断される方がいらっしゃいます。これから説明するSASの症状や指摘事項に当てはまる方は積極的に検査を受けることをお勧めいたします。
以下の症状に当てはまる方は
睡眠時無呼吸症候群が疑われます! SYMPTOMS
寝ているとき
- 大きないびきをかく
(もしくは指摘される) - 寝ているときに呼吸が止まっていると
指摘されたことがある - 就寝時によくトイレに行く
- 眠りが浅いと感じる
おきているとき
- 朝起きても眠気が取れなく、
スッキリしない - 日中、強い眠気に襲われることがしばしばある
- 頭痛や頭が重い感じがする
- 集中力が続かず、ぼーっとする
SASセルフチェック CHECK
質問 | 点数 |
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しょっちゅう(常習的に)いびきをかく | 1.5点 |
肥満傾向がある | 1.5点 |
血圧がある (高血圧の薬を飲んでいる) |
1.5点 |
昼間の眠気・居眠りで困ることがある(仕事中、会議中、運転中など) | 1.5点 |
寝つきは悪くないが、夜間の眠りが浅い または、しばしば目が覚める(トイレで目が覚める場合も含む) |
1.0点 |
いくら寝ても朝疲れが取れていない感じがする もしくは、朝しばしば頭痛がある |
1.0点 |
お酒を飲んでいない日でも、夜間寝ているときに息が止まる日がある | 3.0点 |
<監修>東京医科大学睡眠学講座/公益財団法人神経研究所/医療法人絹和会 井上 雄一様
合計が3点以上の方は受診を睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性が高いため、病院を受診されることをお勧めします。
睡眠時無呼吸症候群と症状
かえで内科・消化器内視鏡クリニックでは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査と治療を行っています。SASとは、睡眠中に呼吸が止まったり、または呼吸が浅くなることで、日常生活や健康に深刻な影響を及ぼしてしまう病気です。無呼吸や低呼吸と呼ばれる状態は、睡眠時に10秒以上の呼吸停止が1時間に平均5回以上、または7時間以上の睡眠中に30回以上繰り返されると睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
SASの主な症状 |
SASの代表的な症状には以下が挙げられます |
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SASによる健康への影響とリスク | 呼吸が止まることで体は低酸素状態に陥り、これが慢性的に続くと高血圧、心臓病(狭心症、心筋梗塞)、脳卒中など、心血管系の疾患リスクが高まります。また、日中の眠気や集中力低下は仕事や学業の効率を下げるだけでなく、交通事故のリスクを約7倍に高めると言われています。 更には生活習慣病である肥満や糖尿病、精神的影響の関連も指摘されており、様々な病気を併発すると考えられています。 |
日本におけるSASの現状と治療の重要性 | 日本国内では約500万人がSASに罹患しているとされていますが、適切な治療を受けている方はそのうち1~2割に過ぎません。しかし、SASは治療によって劇的に改善することが多い病気です。当院では、自宅で検査ができるポータブル睡眠検査機器を用いた簡便な検査を提供し、医師が患者一人ひとりに合った治療プランを立てます。 |
以上により、SASは特に心臓や脳への負担が大きく、突然死のリスクも否定できません。自身で気づきにくい病気ですが、いびきや日中の眠気などの症状がある方、また身近な人から無呼吸を指摘された方は、早期の受診をおすすめします。健康を守るためには、早期発見と適切な治療が不可欠です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の主な原因とリスク CAUSE
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査と治療を通じて、患者様一人ひとりに適切なサポートを提供しています。SASの原因は大きく2つに分けられ、それぞれ異なるメカニズムで発生します。
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CAUSE
「閉塞性」睡眠時無呼吸
症候群(OSA)最も一般的なタイプが閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)です。このタイプでは、上気道が物理的に塞がることで呼吸が一時的に停止します。OSAの主な原因とリスク要因は以下の通りです。
肥満 首周りの脂肪が気道を圧迫するため、OSA患者の60%以上で見られます。
構造的特徴 舌や扁桃腺が大きい、小さいあご、または後退した下あごが気道を狭める要因となります。 年齢や性別 閉経後の女性や筋力の低下した高齢者はリスクが高まります。 OSAによる健康リスクは非常に深刻で、以下の疾患の発症率が増加します
脳卒中 リスク3.51倍
高血圧 リスク2.14倍 心不全 リスク4.30倍 2型糖尿病 リスク2.29倍 -
CAUSE
「中枢性」睡眠時無呼吸
症候群(CSA)もう一つのタイプは中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA)です。これは、脳からの呼吸指令が一時的に停止することが原因で発生します。CSAの特徴とリスク要因は以下の通りです。
メカニズム 呼吸筋や末梢神経に問題がないにもかかわらず、脳からの信号が途絶えるために呼吸が止まります。
主な原因 脳卒中や心機能の低下などが挙げられますが、詳しいメカニズムは未解明です。
FLOW 検査の流れ
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簡易アプノモニター検査
まず、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が疑われる患者には、自宅で実施可能な簡易アプノモニターを用いたスクリーニング検査が行われます。機械を身体に装着し一晩眠っていただくことで検査が可能です。鼻や口での呼吸の状態、いびきや脈拍、血液中の酸素濃度等を測定、解析します。これにより、10秒以上の無呼吸・低呼吸の1時間あたりの回数(AHI)や酸素の低下状態を評価します。簡易アプノモニターは、自宅で普段の睡眠に近い状態で検査ができるため、非常に利便性が高いです。AHI≧40でCPAP療法の適用となります。 AHI<40の場合は、精密検査の対象となります。
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ポリソムノグラフィー(PSG)検査
簡易アプノモニターでSASの疑いが強い場合、さらに詳しい精密検査としてポリソムノグラフィー(PSG)が行われます。PSGは、脳波、筋電図、心電図、呼吸状態、血液中の酸素濃度など、さまざまな生体信号を同時に測定する検査です。当院では自宅で検査をしていただくことが可能になっており、無呼吸や低呼吸の回数だけでなく、SASの種類(閉塞性・中枢性)や睡眠の質(睡眠の深さ・分断の有無)、不整脈の有無、その他の睡眠障害の有無も診断できます。PSGは、総睡眠時間を計測できるため、AHIをより正確に算出することが可能です。
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検査結果の評価
簡易アプノモニターやPSG検査で得られたAHIを基に、SASの重症度を判定します。また、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)と中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA)の区別も行います。これにより、それぞれの病状に応じた適切な治療方針を提示することが可能となります。
治療 THERAPY
治療方法
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THERAPY
CPAP療法
治療が必要と判断された場合、CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)を行います。この療法では、専用の鼻マスクを装着し、睡眠中に気道に一定の圧力をかけた空気を送り込みます。これにより気道が広がり、無呼吸や低呼吸を防ぎます。CPAP療法は高い効果があり、多くの患者が「よく眠れるようになった」と実感しています。ただし、装置が気になって眠れない場合もあり、その場合はマウスピース治療に変更することもあります。CPAP療法を行っている間は、定期的な通院と装置の適切な使用が必要です。
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THERAPY
マウスピース療法
軽症から中等症のSASには、マウスピースを用いた治療が有効です。睡眠中にマウスピースを装着し、気道を確保することで無呼吸を防ぎます。この治療法は特に顎の形状や大きさによって無呼吸を起こしやすい場合に効果的です。
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THERAPY
減量
肥満が原因でSASを発症している場合、減量が症状の緩和・改善に効果的です。体重を減らすことで気道の圧迫が減り、口腔内のスペースも広がり、無呼吸の発生が減少します。減量によって無呼吸が改善された場合、その体重を維持することが重要です。
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THERAPY
外科的手術
扁桃腺肥大やアデノイドなど、物理的な要因で気道が狭くなっている場合、外科的手術が検討されます。ただし、手術後の再発リスクがあるため、術前の評価が重要です。
合併症の予防と生活習慣の改善
SASの治療中は、生活習慣の改善も必要です。特に肥満の解消やアルコールの摂取制限、適切な睡眠環境の整備が重要です。CPAP療法を受けている患者は、定期的に医師の診察を受け、治療効果や体調の変化を報告することが求められます。また、鼻炎や副鼻腔炎がある場合は、耳鼻咽喉科での治療が必要です。SAS以外の呼吸器疾患が見つかる場合は呼吸器科専門医にご紹介する場合もございます。